こんにちは!TOEIC900点、英検準1級取得、元英会話講師のKihoです。
英検は学生向け?TOEICは社会人になってから?英語力を示すためにメジャーな2種類の試験ですが、大学生の場合はどちらを受けるべきでしょう。
「高校生までに英検を取得している」「就職のために勉強しておきたい」「とにかく英語が苦手だけど何からやればいいのか分からない」など、状況や実力に合わせて検討する必要があります。
本記事では、大学生が英語を勉強するならどちらが良いのかという視点で、それぞれのメリット等をお伝えします。
TOEICと英検の大きな違いとは
1番注目すべきTOEICと英検の大きな違いは、英検は各級の合否が出るのに対し、TOEICはスコアが結果として出るのみです。
そのため、所有する資格を示す際には英検は「〇級」と表記するのに対し、TOEICは「〇点」と表記します。「合否でなくても資格になるの?」と思う方もいるかもしれませんが、TOEICはスコアを示すことで問題なく資格として扱われます。
この特徴を踏まえて、自分はどちらを受検すべきかを検討していきましょう。
基本的に、大学生におすすめなのはTOEIC
結論を言ってしまえば、大学生が学習、受検すべきは「TOEIC」です。
理由はシンプルに「就職に有利だから」。
TOEICはオフィスや日常生活でのコミュニケーション能力を測定できるテストのため、業務で英語を使う企業や外資系企業は応募条件として「TOEIC〇点以上」などと設定していることも多いです。
「仕事で英語を使うつもりはない」と考える方もいると思いますが、TOEICを重視する企業は年々増えており、その分TOEICの点数をアピールする学生も多くいます。
日系企業や英語を使う業務への応募ではない場合は英語力は必須ではありませんが、TOEICの点数によって応募できる企業の幅が広がると思えば、就活に有利に働くこと間違いなしです。
さらに就職後もTOEICの勉強を続ける社会人は多く、その理由として転職活動で有利になるということはもちろん、企業によってはTOEICで一定のスコアを取ると手当や報奨金がもらえるケースもあるためです。
英検も2級以上であれば、履歴書に書いて英語力をアピールすることは可能です。ただし英検は日常会話やビジネス英語にあまり特化していないこと、グローバルなテストではないこともあり、英検を条件として求める企業はそれほど多くはありません。
以上の理由から、大学生には多くの企業が評価するTOIECの受検をお勧めします。
就職に必要なTOEICスコア
TOEICの満点は990点ですが、就職活動においてTOEICのスコアはどの程度必要なのでしょう?応募先企業に明確に条件として記載があればそちらを参考にするのが1番ですが、一般的には以下の目安が考えられます。
<企業に求められる基本的なレベル:600点>
→英語の基礎力があり、簡単なビジネス英語が理解できるレベル。簡単かつゆっくりであれば、コミュニケーションも取れる。
<英語を使う職種や企業:730点>
→英語のビジネスメールが読み書きできるレベル。日常会話には困らない。狭い業務範囲であれば英語で業務が実施できる。
<外資系企業でネイティブ同様の職種:860点>
→英語での議論ができるレベル。海外出張も問題ない。専門分野の高度な文書を理解できる。英語を駆使して業務を実施できる。
最初の目標をまずは最低レベルの600点に設定しましょう。英語を使いたい、外資系企業で働きたい!という方は最低でも730点を目標としましょう。
TOEIC初心者は自分の実力を知ろう
就職にはTOEICが必要と理解したからには「じゃあ、TOEICの勉強をする!」と一直線にTOEICの勉強を開始したくなりますが、ちょっと待ってください。
TOEICはある程度難易度が高いテストです。英語に苦手意識のある人がいきなりTOEICを受けてもあまり得策とは言えません。まずは自分はどの位置の実力があるのかを確認しましょう。TOEICと英検の級の比較表は以下の通りです。
TOEIC | 英検 | レベル |
940 | 1級 | 大学上級程度/広く社会生活で求められる英語を十分理解し、また使用することができる。 |
780 | 準1級 | 大学中級程度/社会生活で求められる英語を十分理解し、また使用することができる。 |
550 | 2級 | 高校卒業程度/社会生活に必要な英語を理解し、また使用することができる。 |
430 | 準2級 | 高校中級程度/日常生活に必要な英語を理解し、また使用することができる。 |
300 | 3級 | 中学卒業程度/身近な英語を理解し、また使用することができる。 |
各級の目安 | 英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会 (eiken.or.jp)
いかがでしょう?就活で最低限目指すべきTOEIC600点を取るには、少なくとも高校卒業程度のレベルが必要ということです。高校基礎レベル、ましてや中学基礎レベルも怪しい・・という方は、TOEICの前に英語基礎を勉強することをオススメします。
初心者はTOEICの前に英検の勉強をしてみよう
「就職に必要な資格はTOEIC」とお伝えしてきましたが、基礎力を固めるためにTOEICの勉強はあまり向いていません。
TOEICを受けるための基礎力を高めるために、英検の学習をオススメします。まずは英検2級レベルを合格できる力を身についてからTOIECの学習を始めてみましょう。その際に実際に英検を受検し合格する必要はなく、あくまで学習の材料として英検を使用してみてください。
また、英検は英作文と面接の試験がありますが、TOEIC L&Rテストはリスニングとリーディングのみですので、英検を学習する際にもリーディングとリスニングの学習のみで良いと思います。
自分の実力に合わせて、3級→準2級→2級の学習と進めてみてください
2級に合格できる力が身についたと思ったらTOEICの問題を解いてみましょう。難しいと感じても、500~600点程度は取れる力があるはずです。そこから本格的にTOEICの勉強を始めることをオススメします。
まとめ―英検を活用しながらTOEICを学習しよう
就活に向けて英語を学習したい大学生の場合、資格として英検よりTOEICがオススメです。就職に有利に働き、働いた後もTOEICの学習を続ける社会人は一定数います。
しかしTOEICは基礎英語力がない段階で受けるには難易度が高い試験です。そのため、TOEICを受ける基礎力が足りないと感じる方は段階的に難易度が分かれている英検を学習することから始めましょう。実際に受ける必要はなく、英検のテキストなどを活用して学習してみてください。
英検2級の力が身に付きTOEIC500点台が取得できるようになってからがTOEIC学習の本番です。
効率よく効果的な英語学習となるよう、応援しています!
コメント